イスラム教とは何か?5分でわかる!国や聖地、神アッラーについて。

Religion

イスラム教とは何か?

あんまり詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか?

 

旅行や留学でイスラム教の国に行く方、

イスラム教について、少しでも知りたい方に、

イスラム教の国や聖地、神アッラーなど、

ぜひ押さえておきたい知識を9つのポイントに絞ってまとめました。

 

それでは早速見ていきましょう。

イスラム教の人口と国は?

まずは現在のイスラム教の事情について知っておきましょう。

 

イスラム教は、中東と北アフリカを中心に、世界40カ国以上に広がっています。

 

イスラム教徒は「ムスリム」と呼ばれ、人口は13億人を超えます。

 

イスラム教徒の人口は、今なお増えており、

ゆくゆくはキリスト教徒の数を追い越すのではと言われています。

 

また、ムスリム(イスラム教徒)が最も多い国はインドネシアです。

マレーシアやモルディブはイスラム教を国教としています。

 

イスラム教の始まりは?

イスラム教は

今から1400年前に起こった宗教です。

 

商人だった「ムハンマド」によって始められました。

 

イスラムとは
「神の教えに帰依
(きえ)する」
という意味です。

イスラム教徒を指すムスリムとは
「帰依する人」という意味です。

 

ちなみに、「帰依」とは、優れたものを頼り、その力にすがることです。

 

イスラム教を始めたムハンマドとは?

商人だったムハンマド。

ムハンマドは40歳のとき、

メッカ近郊の山の洞窟で、最初の啓示を受けます。

 

そして、この啓示からイスラム教をスタートさせます。

 

ムハンマドこれ以降、

途切れ途切れに何度か啓示を受けます。

 

啓示を受けるときは、

神から直接受けるのではなく、

使徒である「大天使ガブリエル」を通して啓示を受けました。

 

つまり、

ガブリエルムハンマド

という過程を経て、ムスリム(イスラム教徒)に伝わったのです。

 

イスラム教の神「アッラー」とは?

イスラム教における「神」を理解するために、

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の関係を簡単にご説明しましょう。

 

紀元前5世紀ごろ、ユダヤ教が始まりました。

そのユダヤ教をもとに、イエスキリストが始めた宗教がキリスト教です。

そして、そのキリスト教をもとにした宗教がイスラム教です。

 

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教における「神」とは、すべて同じ神を指します。

 

ユダヤ教では「ヤハウェ」と呼び、

イスラム教では「アッラー」と呼びます。

 

イスラム教の神「アッラー」は、

99の美名を持ち、「創造者」「慈悲深いお方」などと呼ばれます。

 

イスラム教の聖典「コーラン」とは?

ムハンマドが神から受けた啓示をまとめたものが、聖典「コーラン」です。

 

コーランはアラビア語のみで書かれていて、翻訳本が存在しません。

なぜなら神の言葉を正しく伝えれるのは、アラビア語しかないからです。

 

コーランに少しでも誤字脱字があれば、それは神の言葉ではありません。

そのため、コーランの印刷所では、人間が慎重に検査します。

 

またイスラム教の書物には「コーラン」以外に、

「ハディース」というものがあります。

 

「ハディース」は、

ムハンマドが日常の中で語った言葉や行動についてまとめたものです。

ハディースはイスラム法の源とされています。

 

イスラム教最大の聖地「メッカ」とは?

メッカは今のサウジアラビアにあります。

 

メッカはムハンマド誕生の地でもあります。

そのため、ムスリムは人生で一度はメッカに行くことが義務付けられています。

 

メッカの中央にはカーバ神殿があります。

「カーバ」とはアラビア語で
「立方体」という意味です。

カーバ神殿は黒い布で覆われた神殿です。

 

ちなみに、メッカにはムスリム以外入ることができません。

 

イスラム教の礼拝堂「モスク」とは?

 

モスクとは、
アラビア語のマスジド
(ひざまずく場所)という言葉が訛ったものです。

 

イスラム都市をつくるときには、

モスクを一番最初に建て、そのモスクを中心に他の施設を建てていきます。

 

ムスリムはモスクで礼拝を行います。

礼拝は、キブラ(メッカの方向)に向かって行うので、モスクはそれを考慮して建てられています。

 

イスラム教の宗派「スンナ派」と「シーア派」とは?

イスラム教には「スンナ派」と「シーア派」という2種類の宗派があります。

 

スンナ派は9割を占める多数派で、

シーア派は少数派です。

 

イスラム教徒が、スンナ派とシーア派に別れたのは、ムハンマドが死んだ後です。

ムハンマドの死後、ムスリムたちは後継者をどうするのかで意見が分かれました。

 

スンナ派は

「指導者は実力主義で選び、

その指導者はムスリムの1人なのだから、神の前ではみんな平等だ」

という考えに基づいています。

 

それに対してシーア派は

「指導者にはムハンマドの血を継ぐものだけがなれる」

という考えに基づいています。

 

イスラム教とキリスト教、ユダヤ教の違い

先ほどご紹介したように、

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は、同じ神を信じる宗教です。

では、どのような違いがあるのでしょうか?

下の表が3つの宗教の主な違いです。

 ユダヤ教キリスト教イスラム教
信仰の対象ヤハウェ

父なる神とイエスと聖霊の聖三位一体

アッラー
最大の預言者モーセ預言者以上のイエス・キリストムハンマド
聖典旧約聖書新約聖書コーラン
聖地エルサレムエルサレムメッカ、メディナ、エルサレム
偶像崇拝禁止カトリックは公認、プロテスタントは禁止禁止

 

イスラム教では、

ムハンマドは「最後の預言者」、

コーランは「最後の啓示」とされています。
 
「預言者」とは、

未来のことを言い当てる「予言者」ではなく、

神の言葉を預かる、という意味の「預言者」です。

 

 

コーランでは、旧約聖書と新約聖書を神の啓示として認めています。

反対に、ユダヤ教やキリスト教はムハンマドを預言者として認めていません

 

 

そんな中でもイスラム教とユダヤ教には共通点が2つあります。

①神から預言者に啓示がくだる

②その啓示が生活の規範に影響している

という点です。

 

特に②により、

イスラム国家では、指導者によって国の方向性にも大きく影響を与えることになります。

 

これに対してキリスト教には、

生活習慣を変えるような厳格な規範はありません。

 

いかがだったでしょうか?

今回参考にした本はこちら↓


ペンブックス20 イスラムとは何か。 (Pen BOOKS)

この本では、イスラム教についての基礎知識や、

イスラム教徒の日常生活、建物などが、

写真つきでわかりやすく解説されています。

 

興味のある方はぜひチェックしていてください。

 

また、イスラム教徒と接するときに気をつけるべきことについて、知りたい方はこちらの記事もチェックしてください。

イスラム教徒と接するときに失敗しないために、彼らの日常を知ろう!
今回は、イスラム教徒と接するときのルールについてご紹介します。旅行や留学などで、イスラム教徒と接する機会がある人は、彼らとの関係で失敗しないためにもぜひ読んでみてください。また、近年はイスラム教徒の日本への旅行が増えているため、知っておいて損はありません!

最後まで読んでいただきありがとうございました。(^▽^)/

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