今回は、マレーシアの歴史の大まかな流れについて見ていきます。
マレーシアの歴史には日本も大きく関わっていますが、
内容がデリケートなので、学校などではなかなか扱われません。
また、最近は首相がマハティール氏からムヒディン氏に変わるなど、話題も多い国です。
それではマレーシアの歴史を見ていきましょう。
現在のマレーシアはこんな国
まずは現在のマレーシアの概要を見ていきましょう。
面積は約33万㎢で日本より少し小さいぐらいです。
マレーシアは13の州が集まって成り立っています。
マレー半島に11州、ボルネオ島に2州あります。
人口は3200万人で、
人種は、
マレー系、中華系、インド系が中心の多民族国家です。
そのため、宗教や言語も一つではありません。
国教であるイスラム教以外に、
仏教、キリスト教、ヒンドゥー教、儒教、道教など様々な宗教があります。
また、言語もマレー語が中心ですが、
ほかに中国語、タミール語、英語なども話されています。
近世までのマレーシアの歴史
それではマレーシアの歴史について見ていきましょう。
古代から近世までのマレーシアは王国でした。
7世紀ごろには、マラッカ海峡が貿易の経由地となり、東西貿易の重要な拠点となっていきます。
宗教は仏教、ヒンドゥー教が中心でしたが、
13世紀にアラブ商人やインド商人とともにイスラム教が伝わります。
国王がイスラム教を取り入れたため、人々もこれに従いました。
1400年にはマラッカ王国が建国されます。
マレーシアの植民地としての歴史
マレーシアは、独立するまでに様々な国から植民地支配を受けました。
具体的には、
の順番です。
まず、1511年にポルトガルによりマラッカを占領されます。
このとき、キリスト教も広まります。
日本史でも有名なイエズス会の「フランシスコザビエル」により、マラッカで布教活動が行われます。
ちなみにザビエルはマラッカの次に日本にやってきます。
1641年にはポルトガルに代わり、オランダがマレーシアを占領します
さらに、1795年にはオランダに代わり、イギリスが占領します。
この植民地時代に、華人(中国人)とインド人が出稼ぎにやってきました。
彼らのなかには、出稼ぎにいってそのままマレーシア国籍を取得したものもいます。
そして、その子孫がいまマレーシアで、中華系マレー系、インド系マレー人としてマレーシアで暮らしています。
日本とマレーシアの歴史
イギリスの植民地時代のあと1941〜1945年は、
日本がマレーシアを占領しました。
第二次世界大戦のとき、日本はアメリカから石油を輸入していました。
しかし、アメリカとの仲が悪くなったため、
他の場所から石油を調達しようと、東南アジアに目を向け、攻撃しました。
日本によるマレーシア占領後は、
「憲兵隊」がマレーシアの警察として常駐していました。
マレーシアの人々は、
鉄道敷設などの労働を強いられたほか、
歯向かうものは逮捕、処刑されました。
また、当時の日本は中国と戦争状態であったため、
マレーシアにいる人の中でも、特に中国の人が酷く扱われました。
日本軍は敗戦後に、マレーシアを撤退しました。
マレーシア独立への道
1946〜48年
撤退した日本に代わり、イギリスが「マラヤ連合」として占領します。
しかし、マレー人の地位低下もたらしたため、反対され、連合は解体しました。
そしてスルタン(国王)を復活させ、今度は「マラヤ連邦」が誕生します。
1957年には「マラヤ連邦」は、イギリス連邦の一部となります。
1963年についに「マレーシア」として独立を果たしました。
いかがだったでしょうか?
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